2024年の競売不動産出品数が15年ぶりに増加

  • 一般社団法人不動産競売流通協会(FKR)が発表した2024年の競売不動産出品データによると、競売物件数は1万1,415件に達し、前年比で329件の増加を記録しました。この増加は、2009年以降初めてとなるもので、15年ぶりのことです。2009年にはリーマンショックの影響で競売物件数が急増しましたが、その後は減少傾向が続き、年々少しずつ件数が減少していました。


    競売物件数が増加した背景

    競売物件数の増加は、いくつかの要因によって引き起こされたと考えられます。まず、経済の回復に伴い、企業や個人の財務状況が不安定になったことが影響しています。景気が回復する一方で、過剰な借入や負債を抱える企業や個人が増え、それに伴って競売にかけられる物件が増加した可能性があります。
    また、2020年代に入ってからの住宅ローン金利の上昇も一因となったと考えられます。金利が上昇すると、借入をしている人々の返済負担が増加し、支払いが困難になるケースが増え、結果として競売に至る事例が増えたと予想されます。

    さらに、コロナ禍の影響も見逃せません。多くの業種が厳しい状況に直面し、特に飲食業や観光業、サービス業などの経営者が競売にかけられる事例が増加しました。これらの業界では、営業再開後も業績回復が難しく、資金繰りに苦しんでいる企業が多かったため、競売物件の増加につながったのです。

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再出品を含むトータルの出品数も増加

競売物件の再出品を含むトータルの出品数も増加し、1万6,351件となりました。前年比で1,437件の増加が見られ、こちらも2009年以来の増加です。再出品が増加した背景には、競売の入札が成立しなかった場合の再出品や、売却価格が低すぎて取引が成立しなかった物件が再度市場に出されるケースが増えたことが挙げられます。
再出品が増加することで、競売市場の流動性が高まり、物件の売却価格が安定しにくくなる場合もあります。このような動きは、競売不動産を購入しようとする投資家にとって注意すべきポイントとなります。

競売不動産の物件種別の割合

2024年の競売物件は、以下の割合で分類されています。

・戸建て:69%
・マンション:20%
・土地:11%

戸建て物件が最も多く、全体の69%を占めています。これは、競売にかけられる住宅が一般的に戸建てであることを示しています。また、マンションは20%、土地は11%となっており、都市部を中心にマンションが競売にかけられるケースが増えていることがわかります。土地は全体の中では少数派ですが、特定の地域や用途に応じて需要が高まることもあります。

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競売不動産を購入する際のポイント

競売不動産の購入を検討する際には、いくつかの重要なポイントを押さえておくことが重要です。まず、競売市場は一般の不動産市場と異なるため、取引の際には独自のルールや注意点があります。
入札前の物件調査
競売不動産は、通常の不動産市場で売買される物件と違って、現地調査が難しい場合があります。購入を検討する物件については、現地での確認や、過去の取引履歴、競売資料などをもとに慎重に調査を行うことが重要です。


入札額の設定

競売では、入札を通じて物件を落札しますが、他の入札者と競り合うため、事前に予算を決めておくことが大切です。また、落札価格が市場価値を超える可能性もあるため、冷静な判断が求められます。


瑕疵担保責任の有無

競売不動産には瑕疵担保責任がない場合がほとんどです。つまり、物件に隠れた欠陥があっても、売主が責任を負わないことになります。購入後に問題が発覚しても、自己責任となるため、注意が必要です。


競売物件の法律的リスク

競売物件には、前所有者との契約上の問題や、法的トラブルが関わることもあります。入札前に専門家の助言を受け、法律的なリスクを回避することが重要です。


競売不動産市場の今後の展望

2024年に競売物件数が増加したことは、今後の不動産市場においても重要な影響を及ぼす可能性があります。競売市場の活性化により、今後さらに物件の供給が増えることが予想されるため、投資家にとっては新たなチャンスとなる一方で、価格の変動が激しくなる可能性もあります。
また、金利の動向や景気の回復具合によっては、競売不動産の出品件数がさらに増加することも考えられます。したがって、競売市場における動向を注視し、賢明な判断を下すことが求められます。


まとめ
2024年、競売不動産の出品件数が増加したことは、長期的な不動産市場の変動を示す重要な兆候です。経済の回復や金利の上昇など、さまざまな要因が影響を与えた結果として、競売市場が活性化しています。不動産取引に関わる人々にとって、この市場の変化を理解し、適切な戦略を立てることが今後の成功に繋がるでしょう。


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